メインコンテンツへスキップ
ヘッダーキャライメージ

ブログ

画像

依頼が来るポートフォリオの作り方|載せる作品の選び方と、依頼者が見ている情報(イラストレーター・漫画家向け)

SNS で絵を投稿していると、「依頼を受けてみたい」と思う瞬間があります。ところが実際に受け付けを始めても、フォロワーの数ほどには依頼が来ないことがよくあります。原因の多くは、絵の実力ではなくポートフォリオの整え方あります。この記事では、個人からの依頼を受けたいイラストレーター・漫画家に向けて、依頼が来るポートフォリオと来ないポートフォリオの違い、載せる作品の選び方、依頼者が実際に見ている情報、SNS のタイムラインだけでは足りない理由を整理します。企業への営業や就職活動向けのポートフォリオ論とは前提が違うので、その点も先に断っておきます。

依頼が来るポートフォリオと、来ないポートフォリオの違い

企業向けのポートフォリオ解説では「最低 5 枚、できるだけ多く」「自己紹介・作品集・仕事歴をそろえる」と説明されることが多いです。それ自体は正しいのですが、個人からの依頼を受ける場面では、点数よりも先に効くものがあります。

依頼者は、あなたの絵を見て「この人に、これを頼みたい」と具体的に想像できたときに連絡してきます。つまりポートフォリオの役割は、実力の証明というより、依頼者が自分の依頼内容を当てはめて想像できる状態を作ることです。

  • 来ないポートフォリオ: 力作が並んでいるが、アイコンなのか一枚絵なのか漫画なのか、何を頼めるのか分からない。料金や受け付け中かどうかもどこにも書いていない。
  • 来るポートフォリオ: 「アイコン」「バストアップ」「漫画 4 ページ」のように、頼める種類ごとに作例がある。料金の目安と受付状況がすぐ見つかる。

差は絵の質ではなく、依頼の入口が見えるかどうかです。作品が 3 枚でも入口が見えていれば依頼は来ますし、30 枚あっても入口がなければ来ません。

載せる作品の選び方

受けたい依頼の向に寄せる

ポートフォリオは自分の全作品を並べる場所ではなく、受けたい仕事の見本市です。アイコンの依頼を受けたいなら、アイコン用にトリミングした作例を複数入れます。漫画の依頼を受けたいなら、1 枚絵より数ページの短編を 1 本入れるほうが効きます。

逆に、受けたくない種類の作品は、うまく描けていても外す判断が必要です。載せた作品はそのまま「この種類も頼めますか」という問い合わせを呼び込むからです。

依頼作例と趣味絵を区別する

依頼者が知りたいのは「自分の要望を受け取って描いたとき、どうなるか」です。趣味で描いた絵と、誰かの要望で描いた絵とでは、その意味で価値が違います。

  • 依頼で描いた作品は、依頼者の許可を得たうえで「ご依頼作品」と分かるように載せる
  • 依頼実績がまだないなら、架空の依頼を自分で設定して描いた「作例」を用意する「SNS アイコン用・正方形・背景シンプル」のように条件を決めて描く)
  • 趣味絵は、作風を伝える補助として入れる

工程・差分・バリエーションを見せる

同じキャラクターの表情差分、ラフから完成までの工程、背景あり・なしの比較などは、依頼者にとって「何を追加で頼めるのか」「途中でどう確認できるのか」を伝える材料になります。完成品だけを並べるより、依頼後のやりとりを想像しやすくなります。

古い作品の扱い

昔の作品は、いまの実力と違う印象を与えます。「一番古い作品を基準に依頼が来る」と考えて、いまの自分が同じ品質で描けないものは外します。数が減っても問題ありません。

依頼者が実際に見ている情報

作品と同じくらい、依頼者は「条件」を見ています。ここが空欄だと、気に入っても連絡をためらいます。

  • 料金の目安: メニュー化された料金表があると、依頼者は「自分の頼みたいものがいくらか」を自分で確かめられます。作り方は 依頼を受けるときの条件の決め方まとめています。
  • 受付状況: いま受け付けているのか、停止中なのか。ここが分からないと、依頼者は「送っても迷惑かも」と手を止めます。
  • 納期の目安: 「アイコン 1〜2 週間」程度で十分です。数字が 1 つあるだけで相談しやすくなります。
  • 利用範囲: SNS アイコンとして使えるか、商用利用は別料金か、二次利用の可否。依頼者側の相場記事でも、追加料金になりやすい項目として利用範囲が挙がっています。
  • 修正の回数と範囲: 何回まで無料か、どの工程で修正指示を出せるか。
  • 受けない内容: NG ジャンルや、描かないものを先に書いておくと、双方の手間が減ります。

依頼者向けの記事で「依頼前に確認すべき項目」として案内しているものと、この一覧は同じです。依頼者が探している情報を、探させずに置いておくのがポートフォリオの仕事です。

SNS のタイムラインだけでは足りない理由

「SNS に作品を投稿しているから、ポートフォリオはそれで十分」と考える人は多いです。実際に SNS 経由で依頼が来ることもあります。ただ、依頼を受ける場としては、タイムラインにはいくつかの構造的な弱点があります。

  • 流れてしまう: 依頼者が見た時点で、見せたい作品が上のほうにあるとは限りません。
  • 種類別に見せられない: アイコン・一枚絵・漫画が時系列で混ざります。依頼者は「頼みたい種類」の作例だけを探せません。
  • R18 と一般を分けられない: 一般向けの依頼者に、成人向け作品が先に目に入ることがあります。逆に成人向けを受けたいときも、公開範囲を制御しづらいです。
  • 料金と条件を置く場所がない: 固定ポストやプロフィール欄に書いても、文字数の制約で読まれにくく、更新も追いにくいです。
  • DM での直接依頼はトラブルが起きやすい: 支払い法や条件の合意が曖昧になりがちです。詳しくは SNS の DM で直接依頼するリスク整理しています。

SNS は「見つけてもらう場所」として使い、依頼の入口は「作品・料金・条件がまとまった場所」に置く。この役割分担が、個人で依頼を受ける場合の現実的な形です。

GreenHorn でポートフォリオを整える

GreenHorn(グリーンホーン)は、クリエイターのポートフォリオと料金表を置き、そこから直接依頼を受けられるサービスです。ここでは、上で挙げた「依頼の入口を見せる」ために使う機能だけを、2026 年 9 月時点の内容で紹介します。作品の整理や公開範囲の細かい設定(コレクション、センシティブ設定と合言葉、漫画ビューワー、AI 学習対策など)は、作品を整理して公開する場所としての使い方別にまとめています。

  • 作品ごとの公開・非公開: 載せたい作品だけを公開できます。古い作品は非公開にして残しておけます。
  • コレクションで「頼める種類」を見せる: 作品をシリーズや用途ごとにまとめ、プロフィールに最初に表示するコレクションを選べます。「アイコン作例」「漫画作例」のように分けておくと、依頼者が頼みたい種類だけを見られます。
  • 一般向けと成人向けを分ける: R18 に設定した作品は、ログインしていない人や 18 歳未満には表示されません。カップリングなど嗜好が分かれる作品は、コレクションにセンシティブ設定と合言葉を付けて、見たい人にだけ見せられます。
  • 作風タグ: プロフィールには「塗り」「タッチ」「雰囲気」「色調」「系統」の 5 つの軸で作風タグを付けられます。依頼者はこのタグで「こういう絵柄の人」を探すため、付けておくと見つかりやすくなります。
  • 料金表と受付状況: プロフィールに料金表(項目名・価格・備考)を登録でき、受付中・受付停止中を切り替えられます。依頼者はここから直接依頼を送ります。

ポートフォリオに登録できるのは JPEG・PNG・GIF・WebP の画像と、漫画用の PDF です。PSD や AI 形式はプレビュー表示に対応していないため、作例は画像か PDF に書き出して登録してください。

依頼が届いたあとの流れ(受ける・辞退・逆提案、成約から入金確認、手数料)は 依頼の受け方・辞退・逆提案(クリエイター向け)参照してください。

更新の続け方

ポートフォリオは作って終わりではなく、依頼が来るほど良くなっていきます。負担にならない運用の目安は次のとおりです。

  • 月に 1 回、1 枚入れ替える: 新しい作品を 1 枚足し、いちばん古い、またはいまの向と違う作品を 1 枚外します。
  • 依頼作例を許可を得て載せる: 納品時に「ポートフォリオに掲載してよいか」を確認し、了承を得た作品から「ご依頼作品」として追加します。依頼作例が増えるほど、次の依頼は来やすくなります。
  • 料金表と受付状況を先に直す: 忙しくなったら受付停止に切り替え、料金を変えたら料金表を先に更新します。ポートフォリオの情報と実際の条件がずれると、そこからトラブルになります。
  • 半年に 1 回、方向を見直す: 来ている依頼の種類と、受けたい依頼の種類がずれてきたら、載せる作品の構成を変えます。

機能や仕様は変更される可能性があります。最新の内容は GreenHorn のガイドや設定画面でご確認ください。

よくある質問

Q. 作品が少ないうちは、ポートフォリオを公開しないほうがいいですか?

3〜5 点あれば公開して問題ありません。大切なのは点数より「何を頼めるか」が分かることです。受けたい種類の作例が 1 種類につき 1〜2 点あれば、依頼の入口として機能します。

Q. 依頼で描いた作品は、勝手に載せてもいいですか?

依頼者の許可を取ってから載せてください。依頼時の条件に「ポートフォリオ掲載可」を含めておくと、あとから確認する手間が減ります。個人利用の作品では、依頼者の名前や用途を伏せて載せる配慮も必要です。

Q. 成人向けの作品と一般向けの作品を同じ場所に置いてもいいですか?

置く場所を分けるか、成人向け作品には R18 やセンシティブの設定を付けて、見る人を制御できる形にしてください。一般向けの依頼者が最初に成人向け作品を見る状態は、依頼の機会を減らします。

Q. SNS のポートフォリオ機能や pixiv だけで足りますか?

作品を見せるだけなら足ります。ただ、料金表・受付状況・利用範囲・修正回数といった「依頼に必要な条件」を作品と同じ場所に置き、そこから依頼を受けられる形にしておくほうが、依頼者にとっても自分にとっても手間が減ります。

関連リンク